2012年07月05日

号外&特報!!「ユーロビジョン2012」第2位、ブラノフスキー・バーブシキ!!

ズドラーストヴィチェ!(こんにちわ〜っ!)
カーク・ウヴァース・ディラー?(みなさん、いかがおすごしですか〜?)

さ〜〜てさてさて、今回は特報として、最近、ロシアはおろかヨーロッパ中、いや世界中をアッと驚かせ、一気にスターダムを駆けあがった、奇跡のロシアン・アーティストをご紹介いたしましよおうっ!

ヨーロッパでは、毎年一回、それぞれの国での過酷な予選を勝ち抜いたトップアーティストたちが一同に介し、その年のヨーロッパ歌謡界のベスト・ワンを目指し、しのぎをけずって競いあう「ユーロビジョン」と呼ばれる一大祭典がおこなわれます。

いってみれば、ヨーロッパ全域版レコード大賞のような、ヨーロッパ全域版紅白歌合戦のような、ヨーロッパ全域版グラミー賞のような…。

いえいえ! いわば、つい最近行われた、サッカーの「ユーロ・チャンピオンシップ」のポップ・ミュージック版というべき大祭典が行われるのですexclamation

そして今年もアゼルバイジャンの首都バクーで、約ひと月前の5月26日、全ヨーロッパ注目の「ユーロビジョン2012」が開催されたのでありました。

そこになんと! 
ロシア代表の驚くべき、恐るべき、超チャーミングなトンデモ・グループが、堂々の2位!!に入賞してしまったのです!

そのあまりの衝撃に、ヨーロッパはもちろんのこと、全世界に(そして、な、なんと日本のメディアにも)そのニュースがあふれんばかりに流れたのであります!

新聞やテレビでちゃんとニュースをチェックしているイイ子さまならすでにご存知かもしれませんが、ワイドショーとお笑い番組しか見ていないワルい子さまのために、お教えいたしましょう!

その名は………………………………………………(線が長いって!)、

ブラノフスキー・バーブシキ!!!

う〜〜、いつかどこかでだれかから聞いたような……。
はい!
このブログの熱烈な愛読者(って、いないってば?)なら、もうおわかりでしょうが、そうでもないというかたのために申し上げますと、実は、2011年03月09日の当ブログで、わたくしヤクーニンは、めちゃかわいいアーティストとして紹介していたのでありました!


(ふふふっ。やはり、わたしの目は老眼、いや節穴ではなかった!! 我田引水手前味噌! つまり、大自慢!!)

そして、「バーブシキ」と聞けば、このブログの愛読者(だから、いないってば!)は、もうおわかりですね。
そうなんです!
実は、このヨーロッパ、いや世界中を驚かせたグループのメンバーは、ロシア特産のあの「デブちんバブーリャたち」だったのです!

ちなみに、「ブラノフスキー・バーブシキ」とは、「ブラノフ村のおばあちゃんたち」の意味。
それにしたって、このブラノフ村とかなんとかいうのは、いったいぜんたいどこにあるのか??
だいたいが、なんてったって「村」です。
町ではありません。村、村、村村村村!

コンビニなんかない、スーパーもない、びっくりドンキーもない、ユニディもコメリもD2もない、ヨドバシカメラもヤマダデンキもケーズデンキもないないない、デパートなんてありっこない、おいしいスイーツなんかどこにも売ってっこない、銀行もない、バスなんか一日2,3便しか通ってない、塾なんかない、ドラッグストアももちろんない、DVDのレンタル・ショップなんかどこにもない、ネイル・サロンももちろんない、エステもない、マクドナルドなんかない、吉野家もすき家も松屋ももちろんないないない、ましてやデニーズもロイヤルホストもガストもジョナサンもバーミヤンもサイゼリヤもCASAも、ステーキハウスのフォルクスもビリーザキッドも、とんでんもとんでもない、和食さとだってないないない!(なんでそんなにファミレスの名前知ってんだ?)、回転寿司もない、スシローだってない、ラーメン二郎だって絶対にない、庄やだってない、白木屋だってない、プロントだってスタバだってカフェ・クーリエだってドトールだってないないない、そのうち日が暮れてゆき、夕方の6時になったらまわりはすべて真っ暗闇、ああ村村村村村!

実はこの村は、モスクワから東に約7、800km離れたウドムルト共和国にあるのです。

あ、ちょっと待った! 「共和国」って意味がよくわからない?
なんでひとつの国のなかに、また共和国なんていう国があるわけ??
はい。おっしゃるとおりです。

西はヨーロッパから東はアジアの極東まで、世界一広大な面積をほこるロシアですから、実はそこには、「われわれは、多民族がなかよく共存して暮らす、世界一平和で民主的な国なのだ!」なんて威張りくさっている(ほんとに腐ってますね)アメリカなどとはくらべものにならないほど、おびただしい数の民族が住んでいます。

たとえば、イスラム系から、ラテン系、アジア系の人々までが、同じロシア人として、一応平和的に、あちらこちらに住んでいるわけですね。(たとえば、チェチェンというヨーロッパ・ロシア南部の共和国に住んでいる人たちは、ロシアからの独立を望んでいるので、だいぶ前からロシアと激しくいさかいをおこしています。そうですね。これが、「チェチェン紛争」とよばれる国内戦争です)

もともと統治民族であるスラブ系のロシア人が多数住んでいる地域は別ですが、その土地にむか〜しから住んでいたネイティブな人々が多く住んでいる地域は、「共和国」という特別な地域に指定され、ある種の特別な権利を与えられているのです。

と、説明が長くなりましたが、なにを言いたかったのかというと、この愛すべきブラノフスキー・バーブシキたちが住んでいるブラノフ村というのは、ウドムルト人というネイティブ民族が多く住んでいる、ウドムルト共和国にあるのです。(さっき、もう言ったろ! 以下、その位置!―ウィキペディア「ウドムルト共和国」より)

ちなみにモスクワ(真っ赤な小さな四角)から7,800km離れたところといいましたが、それでもロシア全体からみれば、↓この程度の距離(えんじ色の部分)…。
map.jpg


とにもかくにも、今年のユーロビジョンで2位を勝ち取った彼女たちの驚愕のパフォーマンスを、早速ご覧いただきましょう!!

タイトルは「パーティ・フォー・エヴリバディ(Party For Everybody)」
なんと、英語です。
歌詞の訳はこちら!
------------------------------------------------
テーブルに お祝い用のテーブルクロスをしいて
わたしは息子たちが来るのを待っている
パンもだんだん焼きあがっていき
もう胸がドキドキしてくるわ

みんなのためのパーティよ
さあいらっしゃい!
そしていっしょに踊りましょう!

かわいいこどもたちがやってきた
家はもう愛する人でいっぱい!
わたしは緑のドレスを着て
お祝い用の真っ赤なスカーフをかぶる
そして うれしいから大声で歌をうたうの
そうすれば 悲しみなんか
みんなどこかに消えてしまうから

みんなのためのパーティよ
さあいらっしゃい!
そしていっしょに踊りましょう!

ネコは喜び イヌも大喜び
もう気分はあふれんばかりに最高潮!
うれしくてうれしくて 喜びはもうこぼれそう
大声で歌をうたえば 悲しみなんか消えてしまう

みんのためのパーティよ
さあいらっしゃい!
そしていっしょに踊りましょう!
------------------------------------------------



ど、ど、ど、どうです?!
か、かわいいですね〜〜っ!
ほんと、思わず駆けよってハグハグしたくなっちゃいます。

そして英語の歌詞のところなんか、さすがにビミョーにロシア風になまっちゃったりなんかしてます。
でも英語の部分以外、実はロシア語ではなくて、なんと!ウドムルト語という彼女たちの地元独特の言語なのです(はい。わたくしヤクーニン、必死こいて、ネットでロシア語に翻訳されたのをさがしあて、それを日本語に訳させていただきました)。

そ、それにしても、コンサート会場はもう、感動と興奮と衝撃と戸惑い(と笑い)で騒然!
なかには、「あれれれ? いったい、なにが起こってるんじゃ???」「おい、もう会場総立ちだぜ。ど、どうする、これ? 高得点入れないとヤバいんじゃね?」てな感じで、口をぽか〜〜んとあけ、あ然として見ている審査員も…。
わたくしヤクーニンも何度見ても鳥肌が立って、あやうく風邪ひきそうになります(ブルルッ!)。

といっても、この「ブラノフ村のおばあちゃんたち」は、ある日突然に現れたわけでも、日本でよくある、マスコミや芸能事務所の商業主義的操作で意図的に作られたグループでも、一発でサヨナラ〜〜の即席ムーブメントでもありません。

彼女たちは今回大ブレイクするずっとずっとず〜〜っと前から、広大無辺なロシアのどこにでもある無数の小さな小さな田舎のひとつ、故郷のブラノフ村で大好きな歌を歌い続けてきた、無垢で無邪気で実に可愛らしい、驚くべき、すばらしき!「本物」のアマチュア・グループなのです。

そして感動的なのは、彼女たちが美しい歌と感じれば、それがポップスであれロックであれ、自分流にアレンジして、ロシア語でうたってしまう点です。
そこにあるのは、ただただひたすら、美しい歌とそれを歌うことへの「愛」なのです。
たとえば、ビートルズの「レット・イット・ビー」や「ミシェル」から、バナナラマの「ヴィーナス」から、クイーンの曲(曲名忘れた)、はては、ラップまでうたっちゃうのです!!(その驚くべきクリップと感動的なコーラスは、次回にたっぷりご紹介しますので、ぜひぜひお楽しみにっ!)

ヤクーニン、この「ブラノフ村のおばあちゃんたち」の大ブレイクは、まさに次のことをわたしたちに教えてくれているようにつくづくと感じます。

「都会のうわついた流行とはまったく無縁な、永遠で偉大なる田舎の力、『ほんもの』の力を忘れるんじゃね〜ぜよッ!!!!」

というわけで、次回は、さらにこのブラノフスキー・バーブシキたちの魅力とその本質に、マジ日本で唯一、せまっていきたいと思います!

乞うご期待、そして、
ダスビダーニャ〜〜!!!


posted by クミートリー・ヤクーニン at 17:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月24日

グリュコーザ(3)

さ〜〜て、前回にひきつづきご紹介する曲は、「マリーシュ」(可愛いあなた)です。
ちょっと画像の悪いライブ映像ですが、彼女の素(す)の魅力がひしひしと伝わってくるクリップです。

思うに、彼女の魅力のひとつは、めちゃくちゃ可愛いくせに、なんだかとなりの家にいる女なの子みたいな、町なかでフツーに歩いている女の子みたいな、すばらしい「親近感」なのです。
その雰囲気が、このクリップでじゅうぶん感じられると思います。

はい。詩の内容はこんな感じです。
-------------------------------------------------------
アスファルトが、雨でぴかぴか光ってる
私は全身びしょぬれ
そして、クルマのクラクションがブーブーうるさく響いてる
でも、わたしは歩きつづける
そして、疲れきった路面電車を待ちつづける
あんたのもとへ急ぐために…

アパートの入り口のぶ厚いドアをあけて
暗闇のなかで一緒にタバコを吸う
だって、カゼひいてとってもつらいんだもん
でもなかなか言いだせない
外は大雨 あとできっとわたしはまたびしょぬれ
だからいま、あんたに言うわ
わたしのこと許してくれる?  ねえ…
もしまだ愛してるんなら、どうか許して ねえ…

あんたはOKってうなずいた
ぜんぶ、白紙にもどすって
うれしくて、脈拍が100まで上がっちゃったわ
わたしはケータイの“REC”ボタンを押す
あんたの声を録音するために
あとでその言葉とあんたのことを思いだすために…
-------------------------------------------------------


では、行ってみましょう! 「マリーシュ」!



あたりまえですが、その後、グリュコーザ、いえ、ナターシャも、次第に歳を重ね、おとなになっていきます。

次に紹介するのは、そんな彼女の人間的な成長ぶりがみごとに見てとれる「マスクヴァー」(モスクワ)という曲です。モノクロの映像で映しこまれたモスクワの街と、そこを徘徊するドキュメンタリータッチのグリュコーザ、ナターシャの映像、そしてそこに流れるもの悲しいメロディと詞…。

はい!
ほんとにすばらしい名曲に仕上がっています!

詩の内容も深いです。こちら。
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夢に見たモスクワ、いまわたしはこの大都会にいる
でも、いまのわたしには、かなえられなかった夢が
流れ星のように落ちては消えていく…

毎年、春はかならずやってくるけれど、
夢なんてそんな確かなもんじゃない
故郷で一緒にさよならを言いあったとき、
おたがいに絶対待ってるって約束したわね

でも、そんな約束も人生も、かんたんに変わってしまうんだわ!
自分の気分次第で、好き勝手な方向に…

モスクワは涙を信じない。
人はみんな大都会にやってきて、その夢を試そうとする
でも、モスクワは涙を信じない。
やっとたどりついて、やっとわかったわ、この大都会の岸辺を
ああ、モスクワ…

ここでは、わたしを助けてくれる人なんてだれもいない
わたしの存在なんか、だれも知らない
わたしのことなんかだれも好きじゃないってわかるけど
そんな他人でも、なぜかまた会いたくなるの…

むかし、わたしはただ強くなりたかった
でも結局、いまもそうじゃないまま…
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う〜〜ん、すばらしい詞ですね…。
はい、この歌の「モスクワ」を「東京」におきかえてみましょう!
おんなじなんですね〜〜。
そうなんです、大都会の孤独ってやつです。

とはいえ、自慢ではありませんが(いえ、自慢です!)、これまで何度もモスクワに行ったことのある、わたくしヤクーニンが思うに、このビデオクリップからは、「西側」のヨーロッパや日本の街の雰囲気とはまったくちがった、モスクワの街の不思議で独特な雰囲気が、ヒジョーによく伝わってきます。
ちなみに、モスクワ(というか、どのロシアの街も)は、毎日、平和と安全に慣れている日本人にとってはとんでもなく危険な場所です。
でも、危険な場所は、とても魅力的な場所でもありますね!

そんなわけで、わたくしヤクーニン、みなさんが、沖縄やグアムやハワイやニューヨークやパリだけじゃなくて、ぜひ一度、このモスクワに行かれることを心の底から願っております。
モスクワはもちろん、ロシアに住んでいるさまざまな老若男女、そこに息づいている、日本や欧米とはことごとくちがった文化や習慣、そして街にただよう日本とはまったくちがった空気、ゴミ、泥の匂い…。
人生観が一変すること、このヤクーニン、100%保証いたします!

では、行ってみましょう!!
グリュコーザの成長ぶりを示す、すばらしい名曲、「モスクワ」です!



さ〜〜〜て、すっかりおとなになった、グリュコーザ(ナターシチカ)の魅力の究極、そして「グリュコーザ特集」の最後を締めくくる曲は、最近の大ヒット!
前回ご紹介した彼女の「スニェグ・イデョート」(雪は降る)と同じくらい愛してやまない美しいバラード、「バーバチキ」(ちょうちょたち)です。
もちろん、歌詞もなかなか深〜〜〜いですよ!

-------------------------------------------------------
今この瞬間だけじゃなく どんなときでも
その目を見ただけで
からだのすべての細胞で
あなたのことを愛することができる

わたしのおなかに舞うちょうちょ
それはあなたへの愛のシンボル…
どこにも隠れない どこへも逃げない
そして、わたしの心にも、ちょうちょが舞うんだわ
もしあなたへの愛が成就したなら…

わたしの目を見て
からだのすべての細胞が
どんなにあなたを愛してるか すぐにわかるでしょ
永遠に忘れない あなたと出会った夜のこと…
わたしのおなかに舞うちょうちょ
それはあなたへの愛のシンボル…

どこにも隠れない どこへも逃げない
そして、わたしの心にもちょうちょが舞う
もしあなたへの愛が成就したなら…
ああ、わたしのちょうちょ
からだのなかに舞いつづける、ちょうちょたち…
-------------------------------------------------------


「おなかに舞うちょうちょ」という表現は、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、おそらく、彼女はまず「おなか=子宮」で直感的に、愛する人への愛を感じた。そして、相手に受け入れられたあと、やっとはじめて論理的に「愛」を強く理解するのだ、ということを、ちょうちょにたとえて語っているんだと思います。

そう、これこそが万国共通、女性にとっての「愛」の深化のプロセスではないでしょうか?
では、行ってみましょうっ、グリュコーザ、渾身の名曲「バーバチキ(ちょうちょたち)」!!



さ、さ、さ〜〜て、「グリュコーザ特集」最後のクリップは、このブログをお読みのあなただけへの特別プレゼントです!(特に男性は必見!!)
すっかり円熟味をました彼女の美しさとセクシーさ爆発! とっておき「バーバチキ」スタジオ・ライブ・バージョンをお届けいたします!

ああ〜〜っ! それにしてもこれにしても、もうそのふくよかな胸元ざっくりの大胆な衣装が、激しく踊るたびに下にずり落ちそう…。
ひょっとしたらなにかの拍子にポロっと出ちゃうのではないかという、ハラハラドキドキのセクシー・クリップですよ!(本人も、その危険性を察知して、何度も手で押さえちゃったりしてますねぇ…。)(汗)。
シンプルなダークグレーのドレスに、真っ赤なストッキング…。
衣装のセンスもばつぐんです! では、ど〜〜ぞ〜〜っ!!



ではそろそろ、
ダスビダ〜〜ニャ〜〜〜(さよなら〜〜)!!

(さ〜てこのブログ、このあともはたして続くのでしょうか…? 
ええい、ぜったい続くぞ〜〜〜っ!!)
posted by クミートリー・ヤクーニン at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月26日

グリュコーザ(2)

ズドラーストヴィーチェ!(こんにちは!)
ウ・ヴァース・フショー・ハラショー?
(あなたの人生、すべて順調ですか〜?)

ああ! 更新をサボっているうちに、いつのまにか2012年をむかえ、3.11大震災の一周年がすぎ、桜が咲き、ゴールデンウィークが来るまでにいたってしまいましたが、みなさん、おかわりありませんか〜っ!

さて、ここで問題です。
前回の更新のあと、ここまで長きにわたって、わたくしヤクーニンが、当ブログの更新をサボった理由…。それは、次の9択うち、いったいどれでしょう!?

 @大病をわずらって長期入院していた(涙)
 A仕事があまりにいそがしすぎて、更新どころではなかった(涙)
 B更新するネタがなくなった(涙)
 C更新する意欲がなくなった(涙)
 D会社をクビにされた(汗)
 E会社がツブれた…(大汗)
 FロシアのKGBから手入れが入った(もっと大汗)
 Gプーチンからおどされた(さらに大汗)
 Hいっそのこと、大好きなロシアに移住してしまった…(笑!)

え、ええい、いいかげんにせいッ!!

はい、その答えは……………、
A、でありました!

ほんとうに、仕事があまりにいそがしすきた、のです。
「そんなこと、聞きたくもないわ!」という声が、どうもソメイヨシノの桜ふぶきのように激しくふりそそいでいるようなので、わたくしの弁解はいいかげん、ここらで終わりにいたしまして…。

っと、ところで、今年は辰(たつ)年! みなさんは、「干支」を気にするのは日本や中国だけの習慣とお思いかもしれません。
が、なんと!
実はロシアの一般庶民も、東洋のホロスコープである「干支」のことはよ〜〜〜〜く知っているのです。

もちろん、基本的にロシアの人たちが気にかけるのは、西洋のホロスコープです。
でもロシアでは、ごくふつうの、かりに若い人同士であっても、「気をつけなさい。私の“干支”はヘビ年なのよ。へたなことすると、あとで…」とか、「ぼく、こう見えても実はひつじ年でおとなしいんです…。だからさあ、ぼくとさあ、今度さあ…」という日常会話をします。

で、ロシア語では、干支のことを、「キタイスキー・ガラスコープ」(超便利インスタントだしの素「ガラスープ」ではありません。「中国のホロスコープ」という意味です)と呼びます。
ちなみに、辰=龍のことですが、ロシア語では英語の発音に近く、「ドラコン」なんて言います。 は、はい。ミニミニ・ロシア語講座はこの辺にして、ひさしぶりに、前回の続き、いってみましょうっ!!

ちなみに、前回のグリュコーザのこと覚えてらっしゃいますか?
覚えてるわけねーだろーッ!とお怒りのかた(ほとんど全員)は、とりあえず、前回のブログをご参照しておさらいいただくとして…。

ふ〜っふっふっふふふふふふふふ…。
今回は、ついに!
かのグリュコーザの驚くべき正体をご紹介いたすことといたしましょう。 きっと、ミュージック・クリップの主人公同様、歌っている本人もブ細工だから、アニメのクリップしか作らないんだろうって、ロシアン若者女子男子のだれもが思い始めた矢先、グリュコーザはついにその驚くべき正体を、全ロシアに披露しちゃいます。 では、その記念すべききっかけとなった注目のクリップ、早速いってみましょう! 曲名は、「タンツーイ・ラシーヤ」(踊れ、ロシア!)です。
まずは歌詞から。
-------------------------------------------------
ロシアの女子は フツーの子
高価なイヤリングなんか持ってない
でも、とってもかわいいの
なんなら、上から下までじっくり見てごらん

さあ、このロシアの女子のために
踊れ、ロシア! 泣き叫べ、ヨーロッパ!
こんなにかわいいおしりがどこにある?
踊れ、ロシア! 泣き叫べ、ヨーロッパ!
わたしのこんなにかわいいおしりが どこにある?

成り金の連中だって黙っちゃいない
ごくフツーの女の子だけど
わたしの足元には、100万本のバラ
高価なイヤリングなんか持ってない
でも、とってもかわいいの

踊れ、ロシア! 泣き叫べ、ヨーロッパ!
わたしのこんなにかわいいおしりが どこにある?
-------------------------------------------------


では、驚愕のクリップ、どうぞご覧あれ!!


あ、あ、ああああああ〜〜ッ! う、う、ううううっっっ、うそつきぃ〜〜〜〜〜ッ! という叫びが聞こえて来るような来ないような…。
そうなんです。 このグリュコーザの、「ひょっとしてチョーぶ細工なんじゃないの!?」的疑いチョー濃厚だった女性ボーカリストは、実はあのビデオクリップのアニメの主人公とは180度、540度、900度、1260度、1620度、1980度(以下、180度×(2n+1)倍。n>6)正反対の、と、と、と、とんでもなく、めちゃかわゆくてチャーミング、しかも純正ブロンド、真っ青な瞳、そしてセクシ〜〜ッ、スタバツ!(=スタイルばつぐん!)、カンプロ!(=完璧なプロポーション!)の女子だったのでありました!!

もういきなり冒頭から、モンロー真ッつぁお、惜しげもなく、やわらかそ〜なプリプリおしりをふりふり…。ああ、これじゃまるで、われら日本が誇る、クレヨンしんちゃんそのものじゃ、あ〜りませんか!

そうなんです、フェルナンデス。
このクリップが流れるやいなや、ロシアの若者女子男子、いやロシア全土が、あの1917年のロシア革命に匹敵するごとくに大震撼し、巨大な衝撃を受けたのは当然のなりゆきでありました。

しかし、このグリュコーザの正体が、実は例の「ブ細工少女」とはカンペキ裏腹のチョー美女だと判明したにもかかわらず、その人気は下がるどころか、さらに一気に右肩上がりで急上昇したのです。

なぜ…?! それは、彼女の性格が、とってもチャーミングで柔らかくて、ほんのりあったかくて、ふかふかで、心底いやされるようにやさしくて、芸能人(特に日本でみられるような)特有の「ツン!」としたプライド臭もまったくない、自然体そのものだったからなのです。

というわけで、ロシアの若者女子男子だけでなく、彼女はあらゆるロシア人(口うるさい中年おばちゃん、例のおデブおばあちゃん(バブーリャでしたね)、ぎとぎとに脂ぎったスケベおやじ、朽ち果てる寸前のおじいちゃんまで)にガンガン好かれていきます。

ちなみにこのクリップが秀逸なのは、冒頭と途中何回かと、最後にTシャツ一丁パンツ一丁で現れる、いかにもアル中の、ロクに仕事もしてそうにない、家事なんか絶対に手伝わない、鼻くそほじくりクリクリテレビを見てる、まさにどーしよーもない、ロシアの典型的グータラ亭主(はい。そのまんま私です。そして、あなたでもあります)が登場することなんですね。

う〜〜、いいですね〜〜。めちゃくちゃいい味出してますね〜〜〜。 しかも、クリップの最後で、くだんのグータラ亭主を文句たらたら怒鳴りつける、むかし日本でもおなじみだった、あのずやずやだぼだぼのメリヤスおばちゃん下着を着て、もはや女の恥じらいはどこへやら、髪の毛にカール巻き巻きのすっぴんで現れる、これまたいかにもロシアっぽいおっかさんが、最高です(はい、これもひょっとしたら、あなたかもしれません…)。

「あんた、お酒の空きビン、まだゴミに出してないじゃないのよっ!」
「うるせ〜ってんだい、ほら、さっさと、おれの靴下洗濯しろいっ!」
クリップ最後の部分、ああ、結婚当初の甘〜〜い仲むつまじさはどこへやら、いつのまにやら生活臭がプンプン臭っちゃう日常に交わされる会話は、日本もロシアも変わらないのであります…(汗)。

そして! このおっかさん。実は、な、な、な〜〜んと、グリュコーザ本人なのであります!!

ちなみに、これまで彼女のことを「グリュコーザ」と呼んできましたが、これは、グループ名でもあったり、彼女自身のことを指したりします。 でも、彼女の本当の名前は、ナターリャ・イオーノヴァ(略して、ナターシャ、あるいはナターシチカ)。

さて、ナターシャはダンスがめっちゃくちゃセクシーでうまいことも、彼女の人気沸騰の理由です。 むかしむかしの大むかし、このブログで書いたことがありますが、ロシアのポップ・アーティストたちは、一般的に、めったなことでは特別な振りつけを練習して踊ったりなんかしません。

日本のアイドル・グループが、プロの振りつけ師に死の特訓を受けて、ようやくそこそこかっこよく踊れるようになる、みたいなことはまずありません。
もともと生まれつき、ダンスがめちゃくちゃうまいので、振りつけ師が振りつけする必要がないんですね。
だから、み〜〜んな自分のセンスで即興的に踊っちゃいます。
変な話、ロシアの女性アーティストたちのほとんどは、あのマドンナやレディー・ガガなんかより、はるかにダンスの才能がある!とわたしは思ってます。

さ〜て、彼女がいかにダンス上手か、その一端を、同じ「タンツーイ・ラシーヤ」(踊れ、ロシア!)のスタジオ・ライブ・バージョンでお見せしましょう。
では、ど、ど〜〜ぞ〜〜っっっ!



どうです? ちょうどいい大きさの(こらっ!)、柔らかそうな(こらこらっ!)ぷりぷりお尻をふりふり〜〜〜っ、くびれた腰ふりふり〜〜っ(こらこらこらっ!)、上半身と下半身がぜんぜん別ものみたいに、くねくね〜〜っと動いちゃったりなんかして、ほんと、セクスィ〜〜!って思いませんか!(ただの、スケベおやじ…。) くりかえしますが、これくらいのダンスは、ごくごくフツーのロシアの若い女子たちは平気で踊っちゃいます!(いや、もっとすごかったりする…。ああ、おそロシヤ〜〜っ!)

・・・次回につづく
posted by クミートリー・ヤクーニン at 00:00 | Comment(1) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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