2010年06月17日

ファーブリカ(3)

ズドラーストヴィーチェ!(こんにちは!)

カーク・ディラー?
(ごきげんいかがですか!)


「うーん、ロシアン・ポップスの魅力がまだよくわからん!」という方たちへ。
FSB(旧KGB)ににらまれないように、早速もう一曲、「ファーブリカ」の代表作を紹介しましょう。
彼女たちの大ヒット曲、「マリーナ」です。

ちなみに、「マリーナ」というのは、女性の名前ではなく、ロシアで採れるラズベリーのこと(ロシアでは、森に行けば、たいていどこでも自生しています! 画像はこちらで見られます)

森の中で、一緒にラズベリーを食べたり、踊りを踊ったり、好きな人と過ごした幸せな時間。そして、初めてキスをした夏の夜…。
でもそんなあなたはもういない。枯葉の落ちる秋、かつての森にひとりたたずんでいると、甘く切ない思い出がよみがえってきて…。

忘れられない恋人とのキスの思い出を、ラズベリーの甘酸っぱい味にたとえた、ちょっともの哀しい歌です。
(ちなみにロシア人は、このラズベリーが大好きなので、「マリーナ」に関する歌も多く、この甘くてやさしい味にたとえて、恋心をつづった歌がたくさんあります。)

では、ど〜〜ぞ!



さて、これまで「ファーブリカ」の代表曲を3曲をお聴きいただいたわけですが、グループ構成に、なにか気づきませんでしたか?

そう、メンバーが、ブロンドと黒髪とブルネットと三者三様であること(つまり、男側からすると、よりどりみどり!)。

ちなみに、サティちゃんは、ちょっとアジア系っぽいエキゾチックな黒髪美人。サーシャちゃんは、正当派モデル系のブロンド美人。そして、コケティッシュ&お茶目系のイリーナちゃんは、ブルネット美人。

実はロシアでは、女性グループを世に送り出す場合、レコード会社のプロデューサーは、彼女たちのように、必ずと言っていいほど、ブロンドと黒髪とブルネット美人をそろえます。

なぜか??
それは、ロシアが多民族国家!だからなんです。

ところで…、
ひょっとすると、みなさんの中には、ロシアは白人(=スラヴ民族)だけの国、と思っているかたがいるかもしれませんが、実は、ロシアには、「とりあえず白人」であるスラヴ系のほかに、中央ロシアや極東ではアジア系、南ロシアではイスラム系(アラブ系)の民族も多数住んでいます(少数民族の人々を入れると、世界一といわれている多民族国家であるアメリカの数倍近い人種が住んでます)。

「共産主義はしいたげられた人民と労働者を解放するのだ!」といいながら、実は領土を広げていく課程で次々にその土地を実質的に植民地化していった旧ソ連ですが、現地を支配するために自国民(=白人)を移住させていきました。
その結果、スラブ系白人と異民族が共生する独特の状態が生まれていったのです。

政治的エリートは別として、当然ながら、労働者レベルの貧しいロシア人たちは現地の人たちと助け合わないと生きていけないので、徐々におたがいが接近し、異民族同士が「敵対」するよりは、むしろゆっくりと「同化=融合」していったのですね…。

その結果、不思議なことは、モスクワやサンクトペテルブルクなど、西ヨーロッパに近い大都市は別として、「地方」や「田舎」では、ほとんど民族間の「差別」が見られないという事実です(ないわけではありません)。

てなわけで、アジア系の人がロシア系白人を好んだりするだけではなく、逆に、ロシア系白人が、自分にはない真っ黒い髪と目のアジア系の男女に、まったく違和感なくあこがれちゃうことも非常に多いです。


さて、みなさん。ロシアン・ポップスの魅力が、だんんだんおわかりいただけてきたでしょうか?

―いや〜〜、まだまだ!

よーし。それでは、次回もまた、強力なラインナップを準備しますよ!
(続く)


posted by クミートリー・ヤクーニン at 11:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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