2010年11月11日

<番外編>超おいしい正統派「ボールシ」レシピ

では、今回はいよいよ、ロシア究極のごくうま煮込み料理、「ボルシチ」、
いえ「ボールシ」の基本レシピです!
料理上手、生粋のロシア女性から教えてもらった、超おいしい正統派「ボールシ」の作り方。

まずはさっそく、以下の材料を用意しましょう!

ちなみに、分量は、だいたい6〜8人くらいを目安にしてますので、あとは人数に応じて適宜、
増減してください。
しっかり煮込んだスープは長期の保存ができますし、時間が経てば経つほど味がしみこんでいっておいしくなるので、小家族でこれくらい作っても、冷蔵庫で保存しておけば、一週間ぐらいは持ちます手(チョキ)

------------------------------------------------------------
<材料>
(1)豚肩ロース肉(でっかいかたまりのブロック肉)…約500g(適当)
(2)ビーツ(ロシア独特の赤カブ風野菜)…約250g(適当)
  ※「ボールシ」になくてはならないのが、この野菜です。これがなくては、
 「ボールシ」は作れません。問題は、このビーツという野菜は、日本の
 ふつーのスーパーではたぶん売ってないということです。「紀伊国屋」とか
 「大丸ピーコックストア」みたいな、都心のちょっと高級なスーパーだったら、
 まず手に入ります。まずはがんばって、このビーツを入手してください。
 玉ねぎと比較すると、こんな大きさです。
 ph1.jpg
 そして半分に切ると、なかは真っ赤っ赤な筋が入ってます。(ちょっとブッキー)
 「ボールシ」の特徴である、血のように鮮やかな赤い色は、このビーツから
 出る色素なんですね。それと、ビーツには、各種ビタミンが豊富に含まれていて、
 腸をきれいにしてくれる効果があるといわれてます。
 ph2.jpg
(3)じゃがいも…だいたい5〜6個(適当)
(4)にんじん…約100g(大きいものの約半分)(適当)
(5)キャベツ…約4分の1カット(適当)
(6)玉ねぎ…約100g(一個の約半分くらい)(適当)
(7)にんにく…ひとかけら(適当)
(8)サラダ油…少々(適当)
(9)塩…ひとつまみ(適当)
(10)砂糖…ひとつまみ(適当)
(11)お酢…大さじ2杯くらい(適当)
(12)ブラックペッパー…少々(適当)
(13)ケチャップ…大さじ3〜4杯(適当)
(14)サワー・クリーム…適当
 ph3.jpg
(15)パセリ(もし手に入れば、「ディル」というちょっと匂いの強いハーブがベター)…少々(適当)
 ph4.jpg
(16)ライ麦(大麦)パン(もちもちっとした、色の黒〜〜いパン。食パンやフランスパンでもOK)
 ph5.jpg
------------------------------------------------------------

と、だいたいこんな感じです。
分量のところに、(適当)という文字がずら〜〜っと並んでますが、これ、ほんとに適当
なんです。

「やっぱ、肉が命だぜ!」的アグレッシブな肉食系の人は、どうぞ豚肉を多めにしましょう。
「私ってベジタリアン〜〜!」というダイエット系女子などは、どうぞ野菜を多めに。
調味料も、あくまで基本の目安であって、調理のときどきで味をチェックして、自分の好みの味つけをしてみてください。

「健康第一!」というお酢が好きな人は、お酢を多めに。
「やっぱりスタミナ第一だもんね!」というにんにく大好きな人は、にんにく多めに、という
感じです。

 *

さて、いよいよ、調理の手順に入ります!

…とその前に、できれば先程ご紹介したクルトイの曲を聴きながら料理されるといいですね〜。
「ん〜〜〜ん、なんてったって今日の気分はぜ〜んぶロシアン!」といっそう気合いが入ること請けあいです。(ウオッカをキッチンドリンクするのだけはやめましょう…)

------------------------------------------------------------
<作り方>
(1)まず、できるだけ大きなお鍋に、水を約2.5リットル入れます。
そこに、豚ロースのブロック肉を半分に切って、そのまま鍋にドボンと入れちゃいます。そして、強火で沸騰させます。

(2)沸騰してきたらアクを取り、ブラック・ペッパーをパラパラと「適当」にふりかけ、弱火にして、どんなことがあっても、最低1時間半(これ、重要です)は、コトコトコトコト煮ます。
もし時間に余裕があれば、2時間でも3時間でも、できるだけ煮込みましょう!
煮込めば煮込むだけ豚肉がやわらかくなり、いいスープが肉からジワ〜っとしみ出してきます。そして、女性にとってはお肌にとってもいいコラーゲンもた〜っぷり出てきますよ!
 ph6.jpg

(3)さて、豚肉をコトコトコトコト煮ているあいだに、
 A.こんな感じに、玉ねぎを細切りにします。
 ph7.jpg
 B.皮をむいたビーツとにんじんを千切りにします。
 ph8.jpg
 C.さらに、キャベツ4分の1カットをザク切りに、
 D.じゃがいもは小間切れに切って水につけておきます。
 A〜Dの材料を、それぞれ別々の容器に入れておきましょう。

(4)次に、フライパンにサラダ油を「適当」に注ぎ、強火にして、(A)の玉ねぎを投入し、砂糖を「適当」に、ひとつまみほど振りかけて炒めます。

(5)玉ねぎがしんなりとしてきて、ご覧のようにちょっとキツネ色っぽくなったら弱火にして、(B)の、千切りにしておいたビーツとにんじんを投入! 全体をよくかきまぜながら、さらに炒めます。
 ph11.jpgph12.jpg

(6)ビーツとにんじんがしんなりと柔らかくなったところで、ケチャップを大さじ(大きなスプーンでもかまいませんよ!)3〜4杯くらい、そしてお酢を大さじ3〜4杯くらい注ぎます。

(7)次に、まだコトコト煮込んでいる状態の豚肉のお鍋から、だいたいお玉で2杯くらいの煮汁を取り出して、玉ねぎ、ビーツ、にんじんの入った先ほどのフライパンに注ぎます。(フライパンの火は、まだ弱火のままですよ!)
このフライパンにフタをして、煮汁が少なくなるまでじっくり煮込みます。時間にしてだいたい7〜8分です。
ちなみに、玉ねぎ、ビーツ、にんじんが焦げると味がまずくなりますので、ここは目を離さず、しっかり見守ってあげてください。

(8)なかの野菜が焦げない程度に煮汁が少なくなってきたら、火を止め、そのまま放置しておきましょう。
 ph15.jpg

(9)さ〜て、もし豚肉をコトコト煮込んでいる例のお鍋がすでに1時間半くらいたっていたら、(C)のザク切りにしたキャベツと、(D)の小間切れにしたじゃがいもを(もちろん、水を切って)、そのお鍋に「えい!」っと投入し、フタをして、さらに約10分ぐらい煮込みます。
もし、あなたやあなたの愛する人が、しんなりとやわらか〜い煮キャベツがお好きなら、このとき、とりあえずキャベツだけを先に入れ、10分後ぐらいにじゃがいもを入れ、それからまた約10分煮るといいでしょう。(な、なんと細やかな気配り!!)

(10)よ〜しと、だんだん完成に近づいてまいりましたよ!
先ほど放置しておいたフライパンの野菜(玉ねぎ、ビーツ、にんじん)を、いよいよこのお鍋に投入します。
このとき、塩(大さじ1杯くらい)、ブラックペッパー(これはパラパラって感じ)、砂糖(塩の分量の半分くらい)を入れます。
全体をよ〜〜くかきまぜて、さらに弱火で15分〜20分、コトコト煮込みます。
 ph16.jpg

(11)その間に、ひとかけのにんにくを、すりおろしておきます。

(12)さ〜〜て、いよいよ大詰めです!
ビーツの真っ赤な色にそまり、いい香りが立ちのぼってくるお鍋の火を止めたら、すりおろしたにんにくを入れて、よ〜くかきまぜます。
そして、スープににんにくの香りをしみこませるために、フタをして、5分待ちましょう。
------------------------------------------------------------

 *

はい! お待たせしました! ついにロシア料理「ボールシ」の完成で〜〜す!!

お皿(できれば底のちょっと深いスープ皿がいいですね!)にたっぷりの野菜とお肉とスープを入れたら、最後にみじん切りにしたパセリ(あるいはディル)をパラパラとふりかけます。
 ph17.jpg

さっぱり系が好きなかたはそのままで、ちょっとコクのある味が好きなかたは、サワークリームをひとかけら、入れましょう。
(サワークリームは、ちょっと酸味があり、チーズっぽい香りがします。)
 ph18.jpg


あとは、ライ麦(大麦)パン(なければ、食パンやフランスパンでもOK!)を乗せたお皿を横に置き、ワイングラスに赤ワインをトクトクトクと注いで…、この際、ロシア語でこう言いましょう!!
 ph19.jpg

「ハローシェヴァ・アペティータ!!」
意味は、「よい食欲を(=さ、さ、た〜くさん召し上がれ)!!」です。

お肉は大きなかたまりでもじゅうぶん柔らかくなってますのでご心配なく。
パンは、適量をちぎってスープにひたして食べると、よりおいしくいただけます!

はい。
では、ロシアのお宝料理「ボールシ」を、愛する人や友人たちと、心ゆくまでお楽しみください!

 *

…と、最後にもうひとつ、すてきなプレゼントがあります。

イーゴリ・クルトイの最新作からの一曲、「トワ・エ・モワ」(おまえと私)って、フランス語じゃん…。
ドミトリー・フヴァラストーフスキーという、ロシアの代表的オペラ歌手とのコラボレーションです。
とにかく、超前衛的なクリップがすごいexclamation×2
なんてったって、相当お金かけてます!
歌詞はフランス語なので、この際はぶいちゃいます。

では、今回はこのすばらしいクリップを(ぜひ、フル・スクリーンで)ご覧いただきながら…、

ダスビダーニヤ〜〜!!(さようなら〜〜!)



posted by クミートリー・ヤクーニン at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | レシピ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月02日

イーゴリ・クルトイ(3)

ズドラーストヴィーチェ!(こんにちは!)
カーク・ディラー?(ごきげんいかがですか?)

さ〜て今回は、イーゴリ・クルトイ特集の最終回です。

当ブログのファンのかた(いるかな〜〜?)がどんな世代か、まだデータがまったくありませんのでわかりませんが、今回の第3弾は、これまで同様、クルトイらしい、オトナ御用達のシブ〜〜い曲をいってみたいと思います。

クルトイの曲は、とにかく質が高くて美しい曲が多いので、このままず〜っと続けろといわれたら、ず〜〜〜っっと続けられるのですが、ま、そういうわけにもいかないので、次の曲をお届けします。

曲名は、「ストーリク・ナ・ドヴァイフ」(二人がけのテーブル)


晩秋にぴったりの、哀愁を帯びた、とっても美しい、男女デュエット曲。ロシアの大人で知らない人はいない、クルトイの名曲中の名曲です。
歌っているのは、イーゴリ・クルトイ本人と、イリーナ・アレグローヴァという人気女性歌手です。例によって、曲調は実にシンプルかつメロディック。
そして歌詞も、ひじょーに美しい内容です。

------------------------------------------------------------
顔なじみのレストランに来て
いつもの二人がけのテーブルにすわり
ワインを頼んで、君を待つ


あのときと同じように
きっと今夜も暖かくなる
星の輝きも、あのときのまま
そして、あなたと再会する…


でも、人生は巻き戻しができない
あのとき、その優しく底深い瞳に
どれほど溺れていたことか…


でも、気づかなかった
この二人のテーブルが
だいぶ前から雪に埋もれてしまっていたことを


月の光が、窓からきらきらと降りそそいでいる
ああ、なぜ私たちはこうなってしまったの…
あなたを前にして、ひとり泣く


でも、どうしてこんなに胸が高鳴るのか
二人がけのテーブル、そして二つのキャンドル
すべては、最初の出会いのときとまったく同じ…


にぎりつぶしたタバコの包み
口紅がついたままのワイン・グラス…
そして、私は空っぽのテーブルを去る


信じておくれ、ぼくは怒ってなんかいない
誓ってもいい
この二人がけのテーブルこそ
ぼくが最も愛したものだったと…

------------------------------------------------------------

う〜ん、シブいシブい、シブすぎるっ!
まるで映画のワンシーンのように、かつて愛しあったふたりが交互に、自分の想いをひとりごとのように語っていきます…。


ところで……。
次回はこの名曲、「二人がけのテーブル」にちなんで、寒い季節に愛する人や友だちとテーブルを囲むのにぴったりな、体も心もあたたまる、とっておきレストランロシア料理のレシピーをご紹介したいと思います!


…とその前に、ロシア料理と聞いて、みなさん、まずなにを想像されますか?
といっても、おそらくご存じのロシア料理は片手の指だけで足りるぐらいのもんでしょう…。(涙)

え〜と、ボルシチ、ピロシキ、…、え〜とえ〜と、あっそうそう、キャビア!…。
あ、あれ、たった指3本だけですんじゃいました…?
しかも、最後のキャビアは、料理じゃありませんね。
単なる“チョウザメの卵の塩漬け”です…。

でもいいんです、それで…。
ロシア料理なんて〜のは、そんなもんです…。

世界に冠たる、フランス料理、日本料理、中国料理、イタリア料理にくらべたら、ロシア料理の知名度なんて、ロシア人の平均寿命みたいに超低いですから…。(いじけ気味…。)

…んな、わけありませんよっあせあせ(飛び散る汗)

寒い寒い冬が長〜いロシアの料理の基本&定番メニューは、あったか〜〜くて食べやすくて、かつ栄養た〜〜っぷりのスープです。
しかも、そのスープの種類の数は、はんぱじゃありません。

ま、ロシアといえば「ボルシチ」、「ボルシチ」といえばロシアというぐらいに、ロシア料理を代表する料理かつスープの「ボルシチ」ですが、実はこのボルシチ以外にも、無数のスープが存在します。
例えば、ロシアで「ボルシチ」の次にポピュラーなのが「サリャーンカ」というスープ。

このボルシチの特徴は、日本名で「ビーツ」、ロシア語で「スビョークラ」という、真っ赤っ赤の赤カブのような野菜(実際は、ほうれん草の仲間)を使う点です。
いっぽう、サリャーンカは、この「スビョークラ」は使わず、トマト・ソースと野菜のブイヨンをベースにしたスープです。

どのスープも、これが、二日酔いのときにヒジョ〜にありがたいんですね。
ま、いってみればスープって〜のは、赤ちゃんや病人の流動食みたいなもの。
でも栄養はたっぷり!
しかも胃にとってもやさしいですから、何を見ても気持ち悪くなって食欲ゼロ、しかも胃が荒れに荒れに荒れまくってる二日酔いの朝には、まさに救いの神のような食べものとなるわけです。


ちなみに、日本語で一般的な「ボルシチ」、正しくロシア風に発音しますと、
「ボールシ」が一番近い響きになります。

つまり、もしあなたがロシアに行って(だから、行かないって!)、一抹の不安を抱きながら、思い切ってとあるレストランの扉を開けて、ちょっと緊張しながらテーブルにすわり、「よ〜し、せっかくロシアに来たんだから、まずはボルシチを試してやろうじゃね〜か」と思い、そのうちに黒い超ミニスカートから真っすぐすら〜りと伸びたうっとりするような長い脚でもって、生まれついての超セクシーなキャット・ウォークでゆっくりとこちらに近づいてくる金髪碧眼の、でもおそらくは「こんなたいくつな仕事、なんで私がやらなくちゃいけないわけ!」と無愛想で超ふてくされた様子の、ところが若くてエラく美人のウェイトレス嬢に、「えーと、ボ、ボルシチ、プリーズねっ!」と言っても、「え? ワタシ、ワカリマセ〜ン。(なに言ってんのこの胴長短足アジア野郎!)」ってな顔をされてしまいます。(戯作文調?の長いフレーズ、お疲れさまでした…。)

ですので注文するときは、できるだけおだやかな笑みを浮かべながら、きちんと
「ボールシ、プリーズ!」と言いましょう手(パー)


   次回、超おいしい正統派「ボールシ」レシピにつづく。。。

posted by クミートリー・ヤクーニン at 15:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。