2010年07月22日

ジャスミン(2)

ズドラーストヴィーチェ!(こんにちは!)
カーク・ディラー?(ごきげんいかがですか!)

さて、前回ご紹介したジャスミンちゃん、いかがでしたか?
エキゾチックな美貌と、ダンサブルな曲に、きっとご満足いただけたのではないかと!

彼女の経歴をもう少しくわしくご紹介しておきますと、父親はダンスの振り付け師、母親は指揮者。
というように、もともと芸術家の家系で育ったのですが、実は彼女、若いころは音楽の道に進む気など、まったくなかったんですね。

お父さんからは、「将来医者になれ。だから、医科大学をめざせ!」と言われましたが、彼女は語学、特に英語が好きだったので、父親のそんな言葉を無視して、外国語専門の短大に進学します。

でもイスラム系の家系なので、お父さんは保守的で、その権力は絶大です。
で、短大を卒業して美しい大人の女性になった彼女は、あるとき、父親の意思により、むりやり、地元の若き実業家の男性と結婚させられてしまいます。
ふたりには男の子がひとりできますが、(ロシア女性の常として)結局その後しばらくして離婚してしまいます。

(ロシア女性の常として)小さな息子を引き取ったジャスミンは、生活費をかせぐために、別れた前の夫にばく大な資金を出させて、一気に音楽界にデビューします。
もともと潜在的に音楽的才能のあった彼女、そのたぐいまれなる美貌も幸いして、一挙にロシアン・ポップス界のトップに躍り出た!のでありました。(拍手!)

では今回も引き続き、そんな彼女の代表曲をご紹介しましょう。
バラード調の非常に美しい曲、「テュイ・ダリコー」(遠いあなた)です。

歌詞の内容は…

時計の針は、はさみのよう。
残酷にも、時間の糸をとつぜん切ってしまう。
そして、もうなにも悩まなくなる。
そうなれば、子どもの時のように楽になるけれど、
悲しいのは、もうあなたに会えないこと。
風はわたしの心に呼びかける。
あなたなんか、忘れてしまえと。
わたしの肩は、もうあなたの指の感触を覚えていない。
あなたとの思い出の記憶の網は、ばらばらになる。
もうわたしには、なにも手に入らない。
残念なのは、あなたにもう会えないこと。
ああ、あなたが遠すぎる…。


最初は愛しあったふたり。でもなにが起こったのか、しばらく会わないうちに、彼への気持ちは徐々にはなれていって、恋の終わりを意識する彼女…。
わかります。好きな人からの連絡がだんだん途絶えがちになってくると、相手が自分をどう考えてるのか、すごく不安になりますよね…。

では!


しかし、前回同様、今回のクリップも非常に凝っていて、お金かかってますね〜。それだけ彼女が売れてる、ってことなんでしょう。

ところで、前回の曲のロケが行われた地下鉄のビデオクリップの話をしましたが、それに関連して、今回もちょっと補足させていただきます。

ロシアで地下鉄があるのはモスクワだけ、と言いましたが、初めてこの地下鉄構内に足を踏み入れた日本人は(外国人も)、その中身と雰囲気にびっくりするでしょう!

まず、地下鉄は、地下のものすごく深いところを走っています。
改札口を通ると、プラットホームへ向かうためのエスカレータがありますが、これがめちゃくちゃ長い!!
どこの駅でも、最低60、70m以上はあります。
なんと、エスカレータの終点が見えない場合がふつうです。
都営地下鉄の永田町駅にある、乗りかえ用の長〜いエスカレータをご存じのかたは、それを想像していただくとイメージしやすいでしょうが、あまい、あまい! 

モスクワの地下鉄は、これの3倍、4倍はあります。(終点につくまでに、だいたい2分以上はかかります。)
そして、別の路線が乗り入れている駅などは、プラットホームにたどり着くまで、この超長いエスカレータを何度も乗りかえなくてはいけない場合もあります。

次に驚かされるのは、エスカレータのスピードのものすごい速さです。
おそらく、日本の地下鉄の2倍〜3倍はあるでしょう。
足腰の弱った日本人のおじいちゃんやおばあちゃん、3、4歳のこどもが初めて乗ったら、まず簡単に後ろに倒れます。あせあせ(飛び散る汗)
(体の不自由な人や、車いすに乗った人は、いったいどうすればいいんでしょう?)

乗り心地も最悪で、ゴツンゴツンという粗っぽい感触が足元を伝わってきます。そして、グウォーっという轟音がします。
そう、まるで地の底に向かって、一気に突き進んでいくような感覚です…。(^0^)!
ちなみに、ロシアの工業製品は実用がすべて。人間に対するサービス精神など皆無だということがよくわかります。

言葉で説明するより、実際、試乗(?)したほうがはるかにわかりやすいと思います。
では、こちらでご体験ください!(ただし、これは上りです。)

しかし、こうなると、もう人間ベルトコンベア状態ですね…。
画面では実感できないかもしれませんが、エスカレータの傾斜角度も日本よりずっと急ですので、かなり怖いです。

ちょっとした恐怖を感じてエスカレータを降りたあと、プラットホームに到着すると、今度はそれとはまったく別の驚きを味わうことになります。

「な、な、なんなんだ、いったい、この目もくらむような光景は…。」

目の前に突然現れるのは、きめ細かなレリーフがほどこされた大理石の白い壁、アーチ型にくりぬかれた、無数の通路の出入り口、天井に延々と連なってやわらかな光を放つ豪華なシャンデリア、床にはめ込まれた美しい大理石のタイル…。なかには、古い絵画やアンチックな彫刻が飾られている場所も。

ひょっとして、ここは美術館? それとも歴史的宮殿の一室exclamation&question と見まごうような、けんらん豪華な光景を目のあたりにすることになります。
駅によってはそれがロココ調だったり、アールヌーボー様式だったり、アールデコ調だったりと、それぞれに個性的で濃密な雰囲気に彩られているのであります。
まさに、地底世界にこつ然と出現した、美の異空間!という感じです。

え、これも見てみたい?
はい、では、こちらの写真をじっくりとごらんください。

しかし、地下鉄の構内が、どうしてわざわざこんなにも地下深くに作られたのか…??

一番古い駅は1930年代、多くは、第2次大戦後のスターリン独裁時代に建設されたといいます。
どこかで聞いてすでにご存じのかたもいると思いますが、実は、通常戦争時の防空壕として、さらに米ソの冷戦時には、核戦争が起こったときにシェルターとして使うことを想定して作られたんですね。

実際にご自身の眼と肌で体験されるとわかりますが、これだけ深いところにこれだけの空間があると、ほんとに核爆弾が落ちても、じゅうぶんその用途に耐えられるような気になります。

では、ばく大なお金をかけて作ったであろう、この宮殿のような華美華麗なプラットホームの装飾は、いったいなんのためのものなのか…??
よくわかりません…。
これは私ヤクーニンの推測ですが、きっと戦争で地上がめちゃくちゃに破壊されたときのために、国家がロシア民族の偉大な文化の一部を地下深くに残しておこうと考えたのではないか、と思うのであります。
(どなたか、ほんとうの理由をご存じのかたは、教えて!)

今回もまた、余談が予想以上に長くなってしまいましたが…。(^0^)!
次回もどうぞお楽しみに!

ダスビダーニヤ!(さようなら!)
(続く)


posted by クミートリー・ヤクーニン at 15:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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