2011年02月08日

イヴァン・クパーラ(2)

ズドラーストヴィーチェ!(こんにちは!)
ス ノービム ゴーダム!!(新年おめでとうございます!!)

みなさん、2011年に入ってもう2月になってしまいましたが、とりあえず、あけましておめでとうございま〜〜す!(それにしても遅すぎるっ!)
最近、ガクッと更新ペースが落ちてますが、これからは心をあらためまして、よりおもしろ楽しいロシアン・ポップスをご紹介していきたいと思います!


さ〜〜て、前回は、私ヤクーニンが最も愛するロシアン・ポップスのグループ、「イヴァン・クパーラ」の曲をご紹介しましたが、いかがでしたか?
何人かのかたからは、「衝撃的っ!!」「すごいものを見せてもらった!」とうれしい反応をいただきました。
というわけで、2011年第一回目の当ブログでも、ロシアの伝統民族音楽を絶妙にアレンジした、彼らのすばらしい曲、刺激的な曲を披露したいと思います。

まず、今年最初の曲は、「プチョーリ」です。
ごらんいただければわかると思いますが、これは、おそらく確実にあなたのアドレナリンを急上昇させ、寿命を5分間ぐらいは縮めるであろう、最も衝撃的なクリップでしょう!

ちなみに、「プチョーリ」とは、みつばちの意味。
例によって、歌詞の意味はこんな感じ。

-------------------------------------------------------------
ああ、私のかわいいミツバチちゃん
どうして元気に飛ばずにじっとしてるの?
雨も降っていないのに

ああ、私の大好きなお客さん
どうして何も言わずに座ってるの?
どうして何も食べないの?

私のだんなは、どうして悲しい顔をしてるの?
私の作ったパンがおいしくないから?
--------------------------------------------------------------


では、くれぐれも、卒倒などしないように気をつけて、ごらんあれっ!




す、す、すご〜〜〜〜〜〜っexclamation×2
い、いったい、何ですか、これ???

何がすごいって、いきなり登場する、ロシアのDJおばあちゃんですね!
民族衣装に身をまとい、農作業で日焼けした、しわしわくちゃくちゃ顔のばあちゃんが、ヘッドフォーンかぶってまんまDJスタイルで、ディスクをこきこきまわしちゃってます音楽
でも何が衝撃的かって、なんと、笑う口の中で、おびただしい金歯がきらきら、いやぎらぎら光ってます!!!
特に上の歯の半分は金歯です。(汗…。)
おそらく、世に出たおびただしい数のミュージック・クリップで、これほどまでの金歯ばあちゃんをフィーチャーしたのは、これが世界で初めてでしょう。

おお〜っ、これぞまさに、私ヤクーニンが心より愛してやまない、偉大なる純正田舎ロシアン・デブばあちゃん!!

ちなみに、おばあちゃんは、ロシア語では「バーブシカ」と言います。より親しみをこめた呼び方は、「バブーリャ」
なんか、いい〜〜感じの響きですね〜〜。みなさんも、ぜひ覚えてください。
(ということで、以下、ロシアのおばあちゃんのことを「バブーリャ」と呼んで説明していきたいと思います。)

ところで、みなさんご存じのように、おばあちゃんという言葉の響きは、日本語もほかの言語もなぜかおたがいに非常に似ています。
日本語では、短く言うと、「ばばあ」とか「ばば」ですね。
英語では、短く言うと、「バーバ」なんて言いますね。そしてロシア語ではさっき言ったみたいに、「バブーリャ」と言います。
つまり「バ」という響きが、必ず入ってます。
言語学的、民族学的に見て、実に不思議な共通現象ですよね。

ついでに言うと、おじいちゃんは、ロシア語で「ディェードゥシカ」、短く言うと、「ディェド」と言います。
日本語で短く言うと、「じじい」とか「じじ」、「じーじ」なんて言いますよね。
つまり、ロシア語でも日本語でも、「ディ」(「じ」)という、同じような音が入ってます。
う〜〜む、不思議ですね〜〜〜!


ま、それはそれとして、前回ご紹介したクリップといい、この曲のクリップといい、なぜ、「イヴァン・クパーラ」は、自分たちのクリップに、執拗にロシアのバブーリャ(=おばあちゃん)をフィーチャーするのでしょうか??
そう、それは、ロシアの本質が「ロシアの田舎のデブちんバブーリャ」にある!ということをよ〜〜く知っているからなのです。
ということで、今回は、ロシアの純正田舎デブちんバブーリャの偉大さと魅力を、ちょっとご紹介したいと思います。


● ロシアのバブーリャのすばらしさ・その1
―優しい、柔らかい、明るい、あったか〜〜い!

まず、笑顔が優し〜〜〜い!!
ロシアのバブーリャは、とにかくよく笑います。明るいです。そして、歌や踊りが大好きです。
だから、家族や友人のだれかが、例のガルモーシュカ(ロシア風アコーディオン)を弾き出したりなんかすると、昼間でもしらふでも、ニコニコ笑い出して、その巨体を揺り動かしながら、うれしそうにゆ〜〜らゆ〜〜らと踊り出してしまいます。

そして、めちゃくちゃ優しい! そして、あったか〜〜い!!
ロシア人であろうとなかろうと、とにかく家に訪れたお客に気を遣い、おどろくほどきめ細やかな気配りをしてくれます。(そう、日本の純正田舎ばあちゃんと同じです。)
しばらくテーブルに座っていると、そのうち予告なしに、突然山のような手料理(といっても、もちろんいきなりのごちそうの場合は、手の込んだものではありません、じゃがいもの煮っ転がしとか、キノコ料理とか、単なる焼いた肉の巨大なかたまりとか、巨大な器に入った自家製牛乳とか)が目の前に次々と現れることになります。
もちろん、日本人にはとても食べきれません…あせあせ(飛び散る汗)

次に、とても泣き虫です。すぐに泣いちゃいます。そう、涙もろいんです。
なんかの拍子に、自分の家族や人生の苦労話をちょっとしゃべり出したりしたものなら、もうすぐにポロポロ涙を流し始めます。
逆にこちらが家族や人生の問題を話しても、「ああ、かわいそうに、かわいそうに…」と言って、またすぐに泣き出しちゃいます(;_;)

だから、もうめちゃくちゃかわいいんです。
そう、心が完全に無防備に開いちゃってるんです、ロシアのバブーリャは。

ロシアのバブーリャは、人生を生き続けるということがいかに大変か、家族が幸せに暮らすということがいかに大変か、命や健康がいかに大切か、ということを本質的にわかっているんです。
(もちろん、日本でもアメリカでもフランスでも中国でも、世界中どこでも、田舎の人たちの人生はほとんど苦労だらけ。民族の違いなんかありません。だから、田舎の人は本質的に、み〜〜〜んな優しいんですね。)

ロシアのバブーリャは、共感すると、涙を流しながら、思いっきり私たちをガチ〜〜〜っとハグしてくれます。
で、その力ははんぱじゃありません。しばらくは息ができなくなります。
まるであの1960年代に活躍した伝説のプロレスラー、豊登(とよのぼり)の必殺技の「さばおり」みたいに強烈です(そんなやつ、知らねーって!)。
でもハグしてもらうと、とってもやわらかであったか〜いんですね〜〜、これが。
つまり、デブだからです。(汗…。)

そして、ハグされた瞬間、バブーリャ特有の匂いが、ほのか〜に匂ってきます…。
いい匂いです。
土の匂い、草の匂い、牛乳のような匂い、そしてあるときには、薪を焚いたときに出るけむりの匂い、あの心地よいスモーキーな匂いがしたりします。
そうなんです。田舎のとっても懐かし〜い匂いがするんです。

それだけじゃありません。
共感の度合いが激しいと、「ブチュ〜、ブチっ、ブチブチっ。ブチュ、ブチュブチュ、ブチュ〜〜ッキスマーク」と、放っておくと際限なく、顔中にキスの大嵐を見舞います。(大汗…。)

ちなみに、ロシア語には、「あたたかい」「優しい」という意味の単語が、日本語以上にたくさんあります。
たとえば、ロシア語で、ふつーに「優しい」というのは「ドーブルィ」と言いますが、もっと特別な意味や微妙なニュアンスの「優しさ」を表現するときに、ロシア人は、「ニェージヌィ」とか、「ラースカヴィ」という言葉を非常によく使います。

これは、単に日本語の「優しい」という意味以外に、まさにこのロシアのバブーリャのように、優しくて柔らかくて暖か〜くて、相手の哀しみも苦しみも、すべてを受け入れていやしてくれるようような、とてもふところの深〜い包容力を表す意味の「優しさ」を言い表す言葉なんですね。
だからロシア人は、特に、ロシアのバブーリャのように包容力のある優しさのことを言うときには、ふつーの「優しい」という意味の「ドーブルィ」ではなく、「ニェージヌィ」とか「ラースカヴィ」という言葉を好んで使います。

 *次回につづく*



posted by クミートリー・ヤクーニン at 12:14 | Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「VITAS」で検索して、こちらに参りました、VITASファンです!
少しずつ拝見していますが、ロシアの「おばあちゃん」は読みごたえありました。
VITASのMVにもおばあちゃんのダーチャに孫、帰還!という感じのものがあるのですが、温かくて優しくて、食べ物沢山!というイメージそのままです。
http://www.youtube.com/watch?v=KSU8LMWfU1w
デビュー当時のとんがったVITASのイメージとは違って爽やか過ぎる(?)曲ですが、彼の作る音楽の元には、東欧民謡・賛美歌・ソビエト歌謡、その他様々な蓄積があるのだと思っています。
このサイトはロシア・東欧の知識の宝庫ですね。これからもお邪魔しようと思います。
Posted by 開心すず at 2011年02月22日 13:48
開心すず様

わざわざ、当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます!
また、稚拙な文章をおほめいただき、うれいしいやらお恥ずかしいやら…。
でも、開心すず様のような温かいコメント、ほんとにブログを続ける励みになります!
それにしても、やはりVITASは、日本でもけっこう関心が高いですね〜。
本日、別のコメントをいただいた、石川さまも、「VITASの部屋」というサイトの管理人をなさっているそうです。
ぜひ、ご覧になってはいかがでしょうか。
これからも、「へえ〜〜!」「ほんと〜?」みたいな、ロシアとロシア人のほんとうの姿を、おもしろおかしくご紹介していきたいと思います。
どうぞ、たびたびいらっしゃってください!!
Posted by クミートリー・ヤクーニン at 2011年02月22日 15:05
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